【要約】『ヒーロー　ザ・シークレット』自分の夢を生きるための冒険をはじめよう

本書の概要

タイトル	：	ヒーロー
発行日	：	2015年11月30日
著者	：	ロンダ・バーン
発行所	：	KADOKAWA
詳細	：	ヒーロー ザ・シークレット (角川書店単行本)

自分の夢を生きたいーーそう思うならヒーローの旅を始めよう。
本書は、12人のヒーロー達からあなたへと贈られたヒーローの旅の指南書である。

主要なポイント・学び

ヒーローの旅を始めようーーこの本が語るのは、ヒーローの物語。
そしてそれは、あなたの物語でもある。
あなたは、本当の自分、そして、持っている素晴らしい力のことを忘れている。
あなたは、忘れてしまったものを自身のために見つけなければならない。
本書は、あなたのヒーローの旅立ちを助けてくれる。

冒険への招待

あなたには使命があるーーあなたには、その使命を全うする強大な力が備わっている。
しかし、地球という物質世界に生まれたことにより、あなたの思考も意識も限定されてしまった。

使命とはーー子どもの頃、あなたは使命を完全に理解していた。
しかし、両親や学校の先生から間違ったことを教わったことで、完全に封じ込めてしまった。
物質的な富を得ることが使命だと誤解してしまった。
それは本当の使命ではない。
その証拠に、物質的な富をあの世には持って行くことができない。
なぜなら、それはあなたの一部ではないからだ。

使命を全うしたとき、人は究極の達成感、充実感、満足感を得る。
それらは、あなたが地球を離れる時、あの世に持って行くことができる。
あの世に持って行けるものを得ることが、真の幸福。
真の幸福は、夢の実現にある。

夢に従いなさいーーこの命からの呼びかけを拒めば、不幸な人生を送ることになる。

心が躍ることをしなさいーーそうしなければ、人生の終わりの時、不満と後悔に襲われる。

今すぐ人生を変えようーー遅すぎることはない。
でも「もうこれ以上我慢できない」と思うまで待ってはいけない。
人生は、限られた日数しかない。
今先延ばしにすれば、今後決してやることはない。
行動を起こすのは今しかない。

成功者を見て、単に運が良かっただけだと思うだろうか？
運とは、自分で創るものだ。
夢を抱けるということは、その夢を叶える手段があるという証拠。
どんなに厳しい環境にも黄金のチャンスが必ず隠されている。

安全という錯覚ーーあなたは、失敗を恐れるかもしれない。
しかし、あなたが安全だと思っているものも突然消えてしまうことがある。
職を失ったり、貯蓄がなくなったり、家を失ったり、病気になったり。
本当の安全とは、安全なものなどないことを知ることだ。

自分の夢を見つける

夢を見つける方法ーーあなたの力は夢を叶えるためにある。
強力な意見の持ち主に差し出すためにあるものではない。
すべての可能性に心を開き、問いかけてみよう。

「私の人生の目的は何だろう？」

自分の頭で考えて答えを探してはいけない。
ただ静かに「自分がしたい」と思ったことを注意して観察しよう。
答えは、おそらく他のことをしている時に閃く。

自分を信じるーーそれはヒーローになるために最も必要な力となる。
信念があれば、どんな困難も乗り越えて、夢を実現することができる。
もし、自分を信じられないのなら、それは他人から吹き込まれた見方を正しいものとして受け入れている。

夜眠りに就く時、眠りに落ちる最後の考えを「自分自身を信じる」ということにする。

「自分は何でもできる」
「自分で決めたことは何でも達成できる」

眠りに落ちる前の、半分眠って半分目覚めている時、自信を植えつけるといい。

直感を信じなさいーー最初に感じた感覚が重要。
直感は、既に自分が本当になりたいものを知っている。
直感を信じなければ、何度でも失敗を繰り返してしまう。
成功者は決断を下す時、必ず直感を使っている。

直感を受け取る力は、いつの間にか閉じているかもしれない。
しかし、心配することはない。
直感を受け取る力は、使うことで強化することができる。
その方法は「質問する」ことだ。
質問すると、直観的にその答えを宇宙から受信することができる。
頭で考えて答えを出そうとしてはいけない。
自分の意識を静かにして、受信モードにする練習をしよう。
答えが閃くようになる。

無上の喜びに従いなさいーー自分の好きなことをして、心から喜びを感じている時、あなたは力強い光を発している。
無上の喜びを感じる時、あなたは夢への途上にいる。

「仕事に行く」と言わないような仕事。
それは、あなたにとってどんな仕事だろうか？
仕事とは、あなたの情熱と才能を注ぎ込むものだ。
そして、報酬の有無に関わらず行うものでなければならない。

楽しみも興奮も、魔法のような魅力も感じないことを続けることはできない。
子供の頃、ベッドから起きるのが待ち遠しかったクリスマスの朝のような気持ちを覚えているだろうか？

自分に誠実になりなさいーーもし、何かを終わりにしたいと思ったら、それは何かを変えなければならないというサインだ。
しなければならない仕事をすることは、自分に誠実であるとは言えない。
多くの人々が、両親や先生、友達やパートナーの善意からくる押し付けによって人生を過ごしている。
その人々の人生は惨めだ。
その証拠に、世界中に精神的に病んでいる人々が驚くほど増えている。
他の人がどう考えるかを気にすることはない。

ヒーローの旅

成功への最も大きな障害ーーそれは「自分にはできない」と信じてしまうことだ。
もし、何かを不可能だと信じると、それが正しくなってしまう。
自分を信じられない時は、次に取るべきステップのことだけに意識を集中させよう。
ヒーローの旅では、一度に一歩ずつしか進むことはできない。
成功した人は、誰でもそうしてきた。

ヴィジョンーーヴィジュアライゼーションとは、心の中でイメージを描くことを意味する。
イメージを描くことができなければ、夢を抱くことはできない。
心の中に描くことができないものを、どうして実現することができるだろうか？

自分の望む結果をイメージしよう。
何度も繰り返し、それが既に起こったかのように興奮した感情を味わおう。
行動については考えなくていい。
ただ望む結果を明確にイメージするだけでいい。
そうすれば、潜在意識はそれを実現せざるを得なくなる。

成功の秘訣ーー物事を前向きに捉え、楽観的に生きる。
その姿勢を決めるのは、あなた自身でなければならない。
そうでなければ、周囲の環境や人が常にあなたの理想どおりである必要がある。
しかし、あなたは自分の外の世界をコントロールすることはできない。
あなたがコントロールできるのは、自分だけだ。

いつも幸せで笑顔でいることはできない。
時に妬みや恨みなどの感情を持つ。
時々起こる気分の落ち込みは、仕方のないこと。
重要なのは、そこからの気持ちの持ちようだ。

後ろ向きの感情をさらに大きくするか？
後ろ向きの感情を追い払って、前向きな感情で満たすか？

自分が達成できることは、一生の時間の内、前向きで楽観的な態度で何日楽しめるかによって決まる。
落ち込む日は、簡単なことでも辛く感じる。
幸福でエネルギーに満ちている日は、何でもやり遂げられると感じる。
あなたの喜びを求めよう。

リスクを取るーーヒーローの旅では、何度かリスクを取らざるを得ない。
あなたに襲い掛かるモンスターは、自分の心の中の疑念や恐れの象徴。
あなたは、モンスターに立ち向かい克服しなければならない。
戦わなければ、自分の強さを知ることはできない。
そして、成長することもできない。
それが正しい一歩だと感じるなら、怖くても果敢にリスクを取るべきだ。
しかし、正しいか否か疑問に思う場合は、行動してはならない。

感謝は、夢を実現する鍵ーー自分が今持っているものに感謝しよう。
そして、これから手に入れるものに感謝しよう。

息をすることができること。
見ることができること。
歩くことができること。
朝目覚めたら、祝福すべきことを数えよう。

感謝の力は、自分が持っているものに気付かせてくれる。
自分の恵まれている点に焦点を当てるようになる。
同時に、それらがいかに簡単になくなり得るかに気付かせてくれる。

たとえ、住む場所が無くても。
たとえ、食べるものが無くても。
地球上の人が経験している苦しみを考えれば、自分の窮状は比べ物にならない。

批判者ーーヒーローの旅には、批判する人々が付きものだ。
批判者が現れることは、成功している証拠。
批判者の言葉を、夢を実現する力に変えよう。
「君にはできない」と言われたら「私にはできる」と解釈しよう。

力のある批判者が、夢の実現に続く道を妨害することがある。
それなら、別の道を探せばいい。
その結果、もとの道より遥かに素晴らしい夢を実現する道を発見することがある。

あなたの野心を軽んじる人とは付き合うべきではない。
なぜなら、その人はちっぽけな人間だからだ。
本当に偉大な人は「自分も偉大になれる」という気持ちにさせてくれる。

協力者ーーあなたは、多数の協力者に出会う。
それは、ヒーローの旅の中で最も素晴らしい経験となる。
成功者は、誰かの助けがあって夢を実現している。
どれほど成功しても、助けてくれた人を思い出し、心に刻んでおかなければならない。

試練や障害ーーそれらがあるのは成功に向けた準備のため。
試練や障害は、実現した夢を維持するためのヒーローの素質と能力を身につけるためにある。
人生には、試練や障害がたくさんある。
それは、ある意味では大きなチャンスへのドアが開かれていることを指す。
悪いことが起きたら、それは学びの機会を得たと捉えよう。

最終試練ーー報酬を受け取る前に直面しなければならない最後の試練。
それは、一見あなたの夢が死んだように見える。
しかし、最終試練を怖れることはない。
そこに辿り着くまでに、あなたは強力な能力に目覚め、準備ができたということ。
最終試練に打ち勝った時、夢は実現する。

生き甲斐のある人生

夢を叶えた後ーー成功して報われても、それは旅の終わりではない。
あなたを真のヒーローにする大変重要なステップがある。
それは、かつてのあなたと同じように、夢を達成する方法を知らない人に夢を追いかける機会を与えることだ。
他の人を助けた時に感じる喜びは、あなたの中にずっと残るだろう。

物語の展開はあなた次第ーー体験は、自分が人生をどう解釈するかによって変わる。
つまり、人生は自分自身が語る物語によって決まるのだ。
あなたは、その物語の唯一の著者だ。
あなたは、人生の物語をいつでも変えることができる。

あなたの内なるヒーローーーあなただけが偉大な発見の旅ができる。
あなただけが本当の自分を発見できる。
あなたの内なるヒーローは、その時まで永遠にあなたに呼びかけ続けるだろう。

まとめ・感想

自分の夢に生きるためには、ヒーローの旅をしなければならない。
夢を実現するためには、困難に立ち向かう力が必要。
その最も強力であり重要な力とは、信念。
本書は、潜在意識を書き換え、信念を持つ勇気を与えてくれる。

自分自身のことについて、いつから自分よりも他の誰かの考えを優先して信じるようになったのか。
子どもの頃、クリスマスの朝に感じた最高の楽しさを、いつから忘れてしまっていたのか。
本書は、人生において役立つ重要な気づきを与えてくれる。
そして、いつの間にか忘れていた大切な気持ちを思い出させてくれる。

本書では、ホームレスからハーバード大学に入学した経歴を持つベストセラー作家のリズ・マレー等の12人のヒーローが登場する。
実際に困難に打ち勝ち成功した当事者が話すエピソードは、本当に貴重な内容だ。
自分の心の中の疑念や恐れに負けそうな時に必要となる考え方や勇気の言葉を受け取ることができる。

本書には、目標達成のためのビジネス書に載っている内容といくつもの共通するところがある。
しかし、本書はただのビジネス書とは完全に異なる。
読み終えた後、力を与えられるような不思議な要素を兼ね備えている。
それは、本書を読み終えた人だけが得られる特権。
自分の心の中にいるヒーローを実感できるだろう。
是非、多くの人に体験して欲しい。