イントロダクション
タイトル | : | 世界一やさしい「才能」の見つけ方 |
一生ものの自信が手に入る自己理解メソッド | ||
2023年4月3日 書版発行 | ||
発行所 | : | KADOKAWA |
著者 | : | 八木 仁平 |
著者情報は、上記リンクからご確認ください。 |
才能なんて呼べるもの、自分には無いよ。
そんなふうに考えていた時期が私にもありました。
しかし、上記リンク先ページを訪れ、本書の商品説明を読んで考えが変わりました。
商品説明には、次のように書かれていました。
「才能」とは“つい、やってしまうこと”。自分の“外側”にあるスキルや知識のことではなく、すでに“内側”にあるもの。
「内容紹介(出版社より)」より
これまで「才能」という言葉に対して曖昧なイメージしかもっていなかったことに気が付きました。
「才能」という言葉に、経験や環境によって後天的に身につけるスキル等を含めて考えていたかもしれない…そう思いました。
「才能」とは「すでに“内側”にあるもの」ならば…
才能…もしもあるなら見つけてみたい!
「世界一やさしい」て書いてあるし、読んでみよう!
…そう思い、私は本書を手にすることにしました。
オススメしたい人
- 才能がないことに悩み、自信を失っている人
- 才能が特別な資格やスキルだと思っている人
- 才能を見つけ、活かし、育てたい人
- 就職活動・転職活動中の人、これから備える人
学べること
本書では、自分の才能を見つける方法を手順を踏んで伝授してくれます。
その内容を順番に行えば、誰でも自分の才能を見つけることができます。
本記事では、本書の「才能の見つける技術」について、私が実践した内容と共に簡単に説明します。
本書では、才能を見つけた後に「才能を活かす技術」「才能を育てる技術」と続きます。
すべての内容を詳しく知りたい人は、本書を購入することをオススメします。
「なりたい自分」は、捨てる
「才能」とは「すでに“内側”にあるもの」です。
そして、憧れの「なりたい自分」の対象は「自分の”外側”」にあるものです。
この「憧れ」は、実は「自己否定」をしていることと同じなのです。
例えば、ステータス「ちから:3、まりょく:99」の魔法使いが、あなたのパーティにいたとします。
その魔法使いが「ワシは剣で戦うんじゃぁぁぁぁ!」「それがワシの憧れなんじゃぁぁぁぁ!」と言っていたらどうしますか?
アキラメロン♪魔法を使え。
と、言うはずです。つまり、そういう話です。
いくら剣を振る訓練をしても、魔法使いは魔法使いです。
世の中には、報われない努力が確かに存在します。
本書では「なりたい自分や憧れ=悪」とまで言っています。
「自分の才能」を見つけるためには「憧れ」を捨てなければなりません。
あなたは、この魔法使いみたいになっていませんか?
あなたは「憧れ」(剣)を捨てなければ「才能」(魔法)を使うことができません。
「才能」がある魔法を努力すれば、大きな結果につながるはずです。
才能を見つける5つの質問に答える
残念ながら、現実世界ではゲームのようにステータスウィンドウを開くことはできません。
しかし、安心してください。
本書では、自分の才能を知ることができるステータスウィンドウに代わる「5つの質問」が用意されています。
『CHAPTER3 自分の中に眠る宝箱を掘り起こす「才能を見つける技術」』より
- 他人にイラッとすることは?
- 親や先生によく注意されたことは?
- やっちゃダメと禁止されると辛いことは?
- あなたの短所を「だからこそ」で言い換えるとどうなりますか?
- 他の人は嫌がるのに、自分には楽しいと思えることは?
1.他人にイラッとすることは?
他人にイラッとするときは「自分なら普通にできてしまうこと」を「相手ができない」場合にそう感じるものです。
他人が普通にはできないことで、自分なら普通にできてしまうこと・・・それはつまり、あなたの「才能」です。
他人にイラっとしたときは、あなたの才能が見つかる大チャンス!
次のようにやってみてください。
『CHAPTER3 自分の中に眠る宝箱を掘り起こす「才能を見つける技術」
- まず、イラッとしたことを考える
⇒次に自分が何が当たり前にできるからイラッとしたのか考える
「自分には才能が無い」。その考えは間違っている』より
私がやってみた結果、次のようになりました。
- 自分の都合ばかりで話してくる人
⇒「他人の立場になって考えて話す」が当たり前にできる才能 - 問題解決のプロセスが論理的じゃない人
⇒「問題解決に向けて論理的にプロセスを考える」が当たり前にできる才能 - 立場を利用して強引に物事を進めようとする人
⇒「立場に関係なく規則に沿って物事を進める」が当たり前にできる才能
2.親や先生によく注意されたことは?
目立って注意されるくらい自然とできてしまうこと・・・それはつまり、あなたの「才能」です。
それが短所だったとしても、必ず長所として活かす方法があります。
次のようにやってみてください。
『CHAPTER3 自分の中に眠る宝箱を掘り起こす「才能を見つける技術」
- 注意されたことを思い出す
⇒自分のどんな「つい、やってしまうこと」が短所になったのか考え、長所として捉え直す
「自分には才能が無い」。その考えは間違っている』より
私がやってみた結果、次のようになりました。
- 理屈っぽい
⇒「自分の行動の理由を論理的に説明したり、相手の矛盾を突くことができる」才能 - 消極的
⇒「周囲に配慮する、不必要にガツガツしない」才能
3.やっちゃダメと禁止されると辛いことは?
禁止されると辛い理由は、「それ」があなたにとって自然なことだからです。
才能とは「つい、やってしまうこと」です。
つまり「それ」があなたの才能ということです。
次の手順でやってみてください。
『CHAPTER3 自分の中に眠る宝箱を掘り起こす「才能を見つける技術」
- やっちゃダメと禁止されると辛いことを考える
- どんな「つい、やってしまうこと」が禁止されているのかを考える
「自分には才能が無い」。その考えは間違っている』より
私がやってみた結果、次のようになりました。
- 業務の良い効率化案を思いついたのに実行することを禁止されると辛い
⇒「業務効率化を実行する」ことがつい、やってしまう才能 - ゲーム内のキャラクターを強く育成することを禁止されると辛い
⇒「何かを育て良くしていく」ことがつい、やってしまう才能
4.あなたの短所を「だからこそ」で言い換えるとどうなりますか?
「短所」を一瞬で「長所」に変えてしまう魔法の言葉があります。
それは「だからこそ」です。
次のようにやってみてください。
『CHAPTER3 自分の中に眠る宝箱を掘り起こす「才能を見つける技術」
- 短所を考える
⇒短所がどんな「才能」から生まれているか考える
「自分には才能が無い」。その考えは間違っている』より
私がやってみた結果、次のようになりました。
- 頑固
⇒だからこそ、信念を曲げずに最後までやり遂げることができる - 心配性
⇒だからこそ、事前に起こりそうなリスクを予想して回避することができる - 勇気が無い
⇒だからこそ、慎重に行動することができる - 予想外の出来事に弱い
⇒だからこそ、事前の準備を怠らない
5.他の人は嫌がるのに、自分には楽しいと思えることは?
仕事とは遊びであって、喜びが伴うものという感覚でできた方が楽しく、結果も出ます。
夢中になれることの中で、どんな行動が特に楽しいかを掘り下げることで才能を見つけることができます。
次のようにやってみてください。
『CHAPTER3 自分の中に眠る宝箱を掘り起こす「才能を見つける技術」
- 「他の人は嫌がるのに、自分には楽しいと思えること」を思い出す
⇒特にどんな行動が楽しいのか考える
「自分には才能が無い」。その考えは間違っている』より
私がやってみた結果、次のようになりました。
- プログラミングをすること
⇒「効率良くアイディアを形にすること」が楽しい←これが才能 - プレゼン資料を作成すること
⇒「自分の考え等をわかりやすくまとめること」が楽しい←これが才能
この「才能を見つける5つの質問」を知ることによって「才能を見つける視点」を手に入れることができます。
この「才能を見つける視点」によって、毎日の生活の中で自分の才能に気付けるようになっていきます。
本書では、他にも「3つの切口で他人に聞く」という方法も紹介されています。
自分のことは、存外よくわかっていないものです。
自分について知っている第三者に質問してみることで、客観的な意見を得て、そこから自分の才能を見つけていくという方法です。
それでも、うまく自分の才能を見つけられなかったとしても大丈夫です。
まったく問題ありません。
本書には、巻末付録として「才能の具体例1000リスト」がついています。
列は、「短所」「才能」「長所」です。
「才能の具体例1000リスト」は「短所」を「才能」「長所」に読み替えてくれます。
私も実践してみましたが、不思議なもので、自分の「才能」や「長所」を出すことは難しいですが「短所」なら苦も無くたくさん出てきます。
1000もある「短所」の中に、自分の「短所」が1つも無いなんて、そんな完璧超人はいるわけがありません。
だから、誰でも本書を読めば「才能」を見つけることができるのです。
「才能マップ」で才能に確信を持つ
見つかった才能に確信を持つために「才能マップ」を作成します。
「才能マップ」とは、屋根は「才能」、屋根を支える柱は「経験」を意味する家の形をした図です。
「才能マップ」は、次の手順で作成します。
手順1.才能を3~5グループに分類する
手順2.柱に具体的な経験を記入する
手順3.才能マップを3つ完成させる
『CHAPTER3 自分の中に眠る宝箱を掘り起こす「才能を見つける技術」
「自分には才能が無い」。その考えは間違っている』より
「才能を見つける5つの質問」等から見つかった才能を使って、手順の通りに実践して「才能マップ」を作成します。
自分の才能に揺るぎない自信を持つために柱(経験)は4本以上作ってください。
柱(経験)が4本以上無いと、家(才能マップ)は脆く、すぐに崩れてしまいます。
私の場合、次の3つの「才能マップ」が出来上がりました。
ここまでの作業で「才能」を見つけることができました。
ですが、真に大事なのは「才能をどう活かすか」です。
自分の「才能」を活かすも殺すもあなた次第です。
どうすれば良いかがわからない人は、答えを本書に求めることができます。
本書は、才能を見つけた後の「才能を活かす技術」「才能を育てる技術」についても、しっかりと伝授してくれます。
読んだ感想
実のところ、私は本書の読み始めでは面白い内容と感じながらも、
そうは言っても、自分が才能を見つけられるかは眉唾だぞ…
と半信半疑でした。
しかし、読み進めていくと、
自分にも才能あった!
となりました。
驚きですが、本書に書かれた技術を知れば、本当に誰でも才能を見つけることができます。
才能を見つけるためには「才能マップ」を作る必要がありましたが、しっかり作ろうと思うと、それなりに大変です。
苦労して作成した「才能マップ」が導き出した才能だけに「これが自分の才能だ!」と自分自身にレッテルを貼る効果もあるのかなと思いました。
本書を読み終えた後は、自分の才能を見つけることが習慣となります。
例えば、狭い道で、自分の前を歩きスマホしながらノロノロ歩く人を見てイラッとしました。
道が狭いので、私は、前を歩く人を追い越すことができません。
そして、前を歩く人は、スマホに夢中で後ろで列を作られている事に気づきません。
そのことから、私には『「周囲の迷惑にならないよう気を配りながら道を歩く」が当たり前にできる才能』があることに気付くことができました。
また、この経験を踏まえて、イラッとしたらすぐ内容を書き込める「イラットノート」を作ろうかと考えました。
「イラットノート」とは、普段の生活の中で感じたイラッとしたことを書き込み、自分の才能に繋がるかもしれない要素を忘れないために記録するノートです。
※ 決して、イラっとした相手の名前を書き込むデスノート的な用途ではないです。
…という冗談はさて置いて……
「あなたの才能は、何ですか?」
と聞かれて、即座に答えられる人は、世の中に少ないのではないでしょうか。
そのため、自分の才能をはっきり「これだ!」と答えられるようになるだけで大きな自信につながるのではないかと思います。
才能がないことに悩み、自信を失っている人に、特に本書をオススメしたいと思います。