【要約】『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』夢を実現する運をよくする方法、教えます

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タイトル新版 科学がつきとめた「運のいい人」
発行日2023年9月10日 初版発行
2023年9月10日 Sunmark Books 電子版発行
発行所サンマーク出版
著者中野信子
著者情報は、上記リンクからご確認ください。

誰もが羨む「運のいい人」。
運というのは、生まれながらにして天から賜ったものという印象があります。
運がいい人、運がよくない人。
それは「運命であり、変えようがない」と思いませんか?
しかし、本書には運をよくするための行動や考え方を脳科学の知見をもとに解説する内容が記されているとのこと。

それなら、私も「運のいい人」になれる?

そんな期待を胸に本書を手にすることにしました。

オススメしたい人

  • 運のいい人になりたい人
  • 実現したい目標や夢がある人
  • 運についての科学的知見に興味がある人

学べること

本書には、「運がいい人の共通の考え方や行動パターン、また運をよくするための振る舞い」が書かれています。
運をよくする方法を科学的な知見から解説し、それを理解することで誰でも運のいい人になることができることを説明します。
ここでは、本書の内容を私の解釈で「目標や夢をかなえるための運をよくする方法」を中心に簡単にまとめています。

「運のいい人」は、科学的に説明できる

運がいい・悪いは錯覚にすぎない
数学の理論に、ランダムウォークモデルと呼ばれるものがあります。
たとえば、次のルールのコイントスのゲームをしたとします。

ルール

  • 表が出たらプラス1進む
  • 裏が出たらマイナス1進む
  • コインを1万回投げる

その結果を座標軸に落とし込むとどうなるか。

結果

「プラスのほうに200~300」または、「マイナスのほうに200~300」

くらいの結果になることが多いのです。
完全にゼロのところに落ちつくということは、ほとんど起きません。
また、1万回すべてがプラス、あるいはマイナスということもめったに起きません。

運もこれと同じようなものです。
人生という限られた期間における目の出方はある程度はどちらかに偏ってしまいます。
しかし、圧倒的にマイナス、圧倒的にプラスということもありません。

脳科学的にみると、人間にはマイナスがしばらく続くと不運、プラスが続けば幸運ととらえてしまう特性があります。
実際には偶然によって生じたにすぎないことなのに偏っているように見えてしまう。
こうした誤りのことを「錯誤」といいます。
冷静に現象面だけを分析すれば、運がいい・悪いは錯覚にすぎないのです。

運・不運は公平に降り注ぐ
私たちの身の回りには、「見えない運・不運」が存在します。
次の図を見てください。
矢印は、分かれ道を表しています。

右の道に進んだ場合、大金を拾います。
左の道に進んだ場合、交通事故に巻き込まれてしまいます。
右の道に進んだ場合は、不運を逃れたという自覚はありません。
左の道に進んだ場合は、運を逃したという自覚はありません。
私たちは「見える運・不運」にだけ着目し、「運が良い」「運が悪い」と言ってしまいます。
しかし、「見えない運・不運」があり、それらを含めれば、運・不運は誰にでも公平に降り注がれているのです。

運のいい人とは?
それではなぜ、「運のいい人」はいるのでしょうか。
「運のいい人」は、公平に降り注がれている運をより多くキャッチし、不運を妨げて幸運に変えられる人をいいます。
「運のいい人」といわれる人たちをよく観察すると、共通する行動パターンや考え方などがみえてきます。
それらの行動パターンや考え方は、「運がよくなるための理由」であることを科学的に説明することができるのです。

運のいい人は自分を大切に扱う

心理学の「割れ窓理論」とは、軽微な犯罪がやがて凶悪な犯罪を生み出すという理論です。
割れた窓を放置していると、やがて他の窓も割られてしまいます。
注意を払って窓を修理しておけば、次に窓を割られることはありません。

これは、人に対しても起こります。
自分を大切に扱っている人には、粗末に扱うことに抵抗があります。
しかし、自分を粗末に扱っている人には、こちらも同じように扱っていい気がしてきます。
つまり、他の人から大切に扱われたければ、まずは自分で自分を大切にしてあげなければなりません。

運のいい人は「自分は運がいい」と決め込む

何の根拠もなくても「自分は運がいい」と決め込む
「自分は運がいい人間だ」と決め込んでしまうことは、運をよくするコツのひとつです。
何の根拠もなくていいのです。

たとえば、仕事でうまく契約がとれなかったとしましょう。
自分は運が悪いと思っている人は、「自分は運が悪かったから契約がとれなかった」と考えます。
自分は運がいいと思っている人は、「自分は運がいいのに契約がとれなかった。ということは、準備が足りなかったのかもしれない」と考えます。
つまり、運がいいと思っている人には努力の余地が生まれます。

このように、運がいいと思っている人と運が悪いと思っている人では、遭遇する事象に対する捉え方や対処方法が違います。
長い年月を積み重ねれば、おのずと結果は大きく変わっていきます。
そのため、何の根拠もなくても「自分は運がいい」と決め込んでしまったほうがいいのです。

「運がいい」「ツイてる!」と声に出して言う
「自分は運が悪い」と思ってきた人にとっては、「自分は運がいい」と思うことは難しいかもしれません。
そんな人は、「自分は運がいい」と思う練習をしましょう。

人が何かを記憶するときには、大脳深部の海馬という部分が働きます。
人の記憶は、視覚、聴覚、嗅覚などの感覚器官から海馬に情報が送られ、整理統合されます。
この情報を送る際に、働かせる感覚器官が多ければ多いほど記憶は強化されやすく長期間にわたって残ります。
そのため、おすすめの練習方法は、「自分は運がいい」と声に出して言うことです。
「運がいい」などと書いた紙を目につく場所に貼っておくのも視覚を働かせるので有効です。
人間の脳の中に新しい回路ができるようになるには、少なくとも3週間はかかるとされています。
3週間は意識して続けるようにしてください。

運のいい人は自分なりの「しあわせのものさし」をもつ

自分なりの「しあわせのものさし」とは?
自分なりの「しあわせのものさし」をもつとは、「どういう状態が自分は心地よいかを知っておくこと」です。

たとえば、「カフェでくつろぎながら読書する時間が何よりもしあわせ」等です。
運のいい人は、他人の意見に惑わされない自分なりの「しあわせのものさし」を必ずもっています。
そして、運のいい人は、自分なりの「しあわせのものさし」で心の底から「気持ちよい」と思える状態をつくり出す努力をします。

人間の脳の中には、「快感」を生む報酬系という回路があります。
自分が「気持ちよい」と思える状態を積極的につくり出す人は、常にこの報酬系を刺激していることになります。
「気持ちよい」と思える状態に心底ひたっているときは、「ああ、もう何もいらないな」とさえ思えます。
これは、理想の自分と実際の自分が一致している状態、心理学でいう自己一致の状態です。
自己一致の状態にある人は、攻めの姿勢がまったくなく、人の話を素直に聞くことができます。
こういう人は、他人に好かれる、という図式が成り立ちます。

目標や夢を自分なりの「しあわせのものさし」で測る
運のいい人は、自分なりの「しあわせのものさし」で測った目標や夢をいつも意識しています。
そして、その目的や夢のためのゲームから自分からはけっしておりません。

目標や夢への道のりが失敗続きだとあきらめたくなるのも人間です。
ゲームをおりないようにするには、「ゲームは常にランダムウォークモデルのように進む」と考えるのがコツです。
前述の『コインを1万回投げて、表が出たらプラス1進み、裏が出たらマイナス1進む ゲーム』を思い出してください。
目的や夢への道のりにも、同じことが言えます。
マイナスの出来事、あるいはプラスの出来事ばかりが続く場合は少なくありません。
しかし、長期的にみれば、結果はプラスの出来事がほぼ半分、マイナスの出来事がほぼ半分となるのです。
運が悪いという人は、この長期的な視点をもてず、マイナスの出来事が続くと目標や夢を諦めてしまいます。
運のいい人は、マイナスの出来事が続いても簡単にゲームからおりません。
負けが続いているときには最小限の損失になるように努力します。
また、マイナスの結果を受け入れ、その状況をどう生かすかと考えます。
そして、いつか必ずプラス方向に触れるときがくる、と信じて次のチャンスに備えます。
逆にプラスの出来事が続くときは、気をゆるめずに、夢の実現に向けて邁進します。

つまり、運を手に入れられるかどうかは、「ゲームをおりるか、おりないか」の差にすぎません。

自分の目標や夢をはっきりさせる
運というと、非科学的なものというイメージが強いでしょう。
もし、幸運の神さまがいるとしたら、その神さまが放った幸運の矢をとらえる準備ができている必要があります。
その準備の中で最も重要なことは、明確な目標をもち、常に頭のどこかで意識しておくことです。
自分はこれをやりたい、これを達成したいという思いを強くもってください。
具体的な目標や夢がなければ何も始まりません。
また、目標や夢を現実的なものに落とし込むことも重要です。
目標や夢が非現実的なものであると、うまく動機づけができなくなってしまい「やる気」が起きません。

「流れ星に願いごとをしたら叶う」といわれているのは、刹那に自分の願いを言えるくらい常に明確な目標や夢を意識しているということが関係しているんですね。

目標や夢が明確になったら、脳が忘れないためにも「紙に書いておく」という方法が有効です。
これには、脳内の神経物質であるドーパミンが関係します。
目標や夢を書いた紙を眺めるとき、人の脳は目標や夢が実現したときのことをイメージします。
実は脳には、報酬を期待しているときこそ快を感じるという性質があります。
その快感は、報酬が実際に得られたときと同等か、それ以上です。
喜びを感じて分泌されたドーパミンは、目標や夢のための行動を促すのです。

目標や夢を書いた紙を頻繁に眺めるようにしましょう。
紙を見なくても自然と目標や夢の実現後をイメージできるようになるまで眺め続けてください。

読んだ感想

本書では、プロローグで「運者生存」について説明されています。
運者生存とは、進化論の中立説で知られる考え方で「運のいい者が生き残る」というものです。
マンボウの卵の話があります。
マンボウは一度に約2億7000万個の卵を産むそうですが、このうち親になるまで成長できるのは1~2匹といわれているそうです。
たまたま外敵に遭遇しなかった、たまたまエサに困らなかったなどの無数の運が味方した1匹だけが生き残るのであれば、やはり運というのは「ただ身をゆだねるしかないもの」に思えます。
しかし、それでも著者は、「運・不運は誰の身にも公平に起きていて、その運をどう生かすかに少なくとも人は主体的にかかわっていける」と唱えています。
運というのは、よくわからないもので、マンボウの卵の話のように「生まれながらにもっている運が決まっている」と考えた方がしっくりくるケースは世の中にたくさんあります。
しかし、それではあまりに救いがありません。
神さまが人の運・不運を決めていて努力ではどうにもならないことが真実だとしても、それでもそれを否定する何かがあった方が人間にとっては間違いなくプラスです。
本書の内容は、すべての人に希望を与える優しい科学の話だと思います。

それに、運・不運が誰の身にも公平に降り注がれているかは確かめようがありません。
これを疑って本書の価値を見誤ってはいけません。
本書の大事な内容は、「自分の身に降り注がれる幸運を確実にキャッチしにいくこと」です。

本記事の内容は、本書の「目標や夢をかなえるための運をよくする方法」に注目してまとめています。
しかし、本書の内容はこれだけではありません。
運をよくするための方法は、たくさんあるのです。
たとえば、「運のいい人は祈る」です。
この内容は、エピローグでも語られる内容でとても良い内容です。
祈るといってもスピリチュアルな内容ではないので安心してください。
ちゃんと科学的知見から語られる祈りの効果の話です。

ちなみに嘘のような本当の話ですが、本書の内容を少し実践した直後に応募していた3つの懸賞に当選しました。
予想していなかったところで効果が発揮されて驚きました。
本書の内容を実践すると本当に運がよくなるのか、あなたも試してみてはいかがでしょうか。

信じる者は救われる。
信じるか信じないかはあなた次第です!

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