イントロダクション
タイトル | : | 年収の9割は声で決まる! 新装版 なぜ、「一流の人」は、みんな「いい声」をしているのか? |
発行日 | : | 2024年6月12日 紙書籍発行日 2024年6月12日 電子書籍発行日 |
発行所 | : | 清談社Publico |
著者 | : | 秋竹 朋子 |
著者情報は、上記リンクからご確認ください。 |
この世には、2種類の人間がいます。
それは、「成功する人間」と「成功しない人間」。
本書によれば、その9割は「声」で決まるといいます。
「声」とは、生まれ持ったもの。
「成功する人間」と「成功しない人間」は、この世に生まれ落ちた瞬間に決定する。
ーーのではないようです。
本書の表紙をよく見てください。
本書は、有名企業を含む400社もの研修に採用された「声トレ」の最新ノウハウ本とのこと。
つまり、「いい声」はつくれる・・・!
そう思い、本書を手にすることにしました。
オススメしたい人
- 「モテ声」を手に入れたい人
- できるビジネスパーソンになり「年収アップ」したい人
- 自分に対する「自信」が欲しい人
学べること
声に大切なのは、「呼吸」「滑舌」「発声」の3つ。
本書には、この「呼吸」「滑舌」「発声」ごとに10項目の「声のトレーニング(声トレ)」が用意されています。
1項目の声トレの所要時間は、わずか1分。
各パート1項目ずつ行って3分で終わります。
たとえば、「滑舌」だけ気になる人なら「滑舌」のトレーニングだけやってもOKです。
短時間で効率よくトレーニングできるように設計されています。
これは、嬉しいポイントですね。
「いい声」は、自信につながります。
そして、自信は行動に変化をもたらします。
行動が変われば、それは生き方が変わるということです。
本書では「いい声」を通して「いい人生」を歩む方法を学ぶことができます。
ここでは、本書の内容について私の解釈で簡単にまとめています。
声の持つ力、ビジネスの現場での有効性
ビジネスシーンでは、一般的に「低音ボイス」がいい声とされています。
「低音ボイス」には、落ち着いた印象、威厳や力強さを感じさせるからです。
そして、これらは「信頼」を生みます。
アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」というものがあります。
メラビアンの法則
相手の情報が少ない初対面などの段階でのコミュニケーションでは、人は次の割合で印象が決定づけます。
- 視覚情報(Verbal)55%
- 聴覚情報(Vocal)38%
- 言語情報(Visual) 7%
コミュニケーションでは、視覚的、聴覚的な表現力が重要です。
声や口調は、約4割もの影響を与えます。
多くの人は、大事なビジネスの現場に臨む際、身なりを整え、提示する資料などのチェックは念入りに行います。
でも、声だけは普段どおりなのです。
これは、とてつもなく大きい損失を出している可能性があります。
しかし、これは大きなチャンスでもあります。
多くの人は、「声」の重要性を知らないのです。
ですが、あなたは声が武器になることを認識したことでしょう。
「声」というビジネスツールを手に入れて、ライバルに大きな差をつけましょう。
- 声や口調が相手に与える影響は、約4割。
- 多くの人は、「声」の重要性を認識していない。
- 声は、ライバルに大きく差をつけるビジネスツールとなる。
約4割は、かなり大きいですね。
何故いままで「声」に無頓着だったのか逆に不思議に思います。
「声トレ」の副次的効果
声トレは、上記で重要性を認識した「いい声」を手に入れるために行います。
ですが、声トレには他にも嬉しい効果があるのです。
「声トレ」は、健康、美容に効果がある
声が小さい人は、太りやすい傾向にあります。
その理由は、「腹式呼吸」にあります。
腹式呼吸をちゃんと使えていないことでエネルギー代謝効率が悪いのです。
また、息の浅い胸式呼吸は自律神経への悪影響や血液循環の低下などのデメリットもあります。
「声トレ」による腹式呼吸は、インナーマッスルを刺激し鍛えます。
その効果は、ダイエットなどの健康、美容への効果を生みます。
- 基礎代謝向上、カロリー消費量アップ
- 血流が良くなり冷え性の解消
- 便秘解消
ダイエットや美肌効果でキレイになれます。
また、腹式呼吸は自律神経がたくさん集まった横隔膜を刺激します。
その結果、免疫力や集中力が高まるなど、心身に多くの良い効果があります。
「声トレ」は、声だけでなく体質まで改善してくれます。
「声トレ」は、「いい笑顔」ができるようになる
滑舌は、「舌」と「表情筋」の動き次第で変わります。
表情筋が硬いと、口を自由に大きく動かすことができません。
そのため、滑舌を良くする「声トレ」では、表情筋トレーニングを行います。
好印象を与えるコミュニケーションのためには、いい声だけではなく、シーンに合わせた表情が不可欠です。
なかでも重要なのが、「笑顔」です。
表情筋を意識できるようになれば、間違いなく笑顔が変わります。
「声トレ」は、「いい声&いい笑顔」の最強のコミュニケーションツールを手に入れることができるのです。
また、滑舌をよくすることは、舌や表情筋を鍛えることで、顔やせ、たるみの解消、むくみ防止の効果もあります。
「声トレ」、最高すぎますね!
あなたの声診断
ここでは、あなたの現在の声の状態を知ることができます。
次の3つの文章を、普段話しているときと同じ声の大きさで読んで見ましょう
Check1
休まずひと息で読みましょう!
「ハハハ ある日 昼に ニヒルな母 アヒルにひるんで ハハハと笑った」
引用元:『年収の9割は声で決まる! なぜ、「一流の人」は、みんな「いい声」をしているのか?』「1日1分」、3つの「声トレ」であなたの声が生まれ変わる!
Check2
一息で、できるだけ早口で読みましょう!
「ママまみむめも パパばびぶべぼ ババばびぶべぼ」
引用元:『年収の9割は声で決まる! なぜ、「一流の人」は、みんな「いい声」をしているのか?』「1日1分」、3つの「声トレ」であなたの声が生まれ変わる!
「ラダレデロド ラダレデロド ラダレデロド」
Check3
1つ目の文章は、できるだけ一息で読みましょう。
2つ目の文章は、1~2か所の区切りをいれても構いません。
「バナナの謎は まだ謎なのだぞ」
引用元:『年収の9割は声で決まる! なぜ、「一流の人」は、みんな「いい声」をしているのか?』「1日1分」、3つの「声トレ」であなたの声が生まれ変わる!
「老若男女問わず 高所得者層に 特定支出控除とさせていただきます」
この診断では、現在のあなたの状態に必要なトレーニングを知ることができます。
- Check1が苦手な人におすすめなのは、「呼吸」のトレーニングです。
- Check2が苦手な人におすすめなのは、「滑舌」のトレーニングです。
- Check3が苦手な人におすすめなのは、「発声」のトレーニングです。
いい声に欠かせない要素1【呼吸】
声のもとになっているのは、肺から出てくる呼気です。
そのため、たっぷりの息を勢いよく吐くために欠かせないのが「腹式呼吸」です。
腹式呼吸を使った発生が苦手だと、吐く息が少ないため声が通りにくく勢いもありません。
これは、話す相手に頼りない印象を与えてしまいます。
「呼吸」を変えるトレーニングを行い、改善しましょう。
腹式呼吸のメカニズム
腹式呼吸では、お腹に力を入れて絞り出すように肺から空気を出すことを意識しましょう。
このとき、お腹が引っ込みます。
次に息を吸い込むとき、自然とお腹が膨らみます。
呼吸には、腹式呼吸と胸式呼吸の2つの呼吸があります。
私たちは、2つの呼吸をミックスして声を出しています。
いい声を目指すためには、腹式呼吸の割合を多くするように心がけましょう。
いい声に欠かせない要素2【滑舌】
滑舌の悪さは、ビジネスでは間違いなくデメリットです。
滑舌が悪いと話す言葉が不明慮になり相手に大事なことが伝わりません。
それだけなく、聞き取りにくさは、相手に自信がない印象を与えてしまいます。
この滑舌の悪さは、コミュニケーションへの苦手意識の原因にもなります。
「滑舌」を変えるトレーニングを行い、改善しましょう。
滑舌は、「生まれつきだから直らない」と思い込んでいる人も少なくありません。
しかし、それは大きな勘違いです。
滑舌は、短時間で改善することができます。
いい声に欠かせない要素3【発声】
呼吸と滑舌が完璧でも、それらにしっかり声の成分を乗せることができていなければ、通りのいい声は出せません。
正しい呼吸と滑舌に声の成分を乗せて響かせるために必要なのが「発声」です。
生まれたばかりの赤ちゃんは、大きなよく通る声を出して力いっぱい泣きます。
それでも声がかれることはありません。
もともとは誰もが喉に負担のない正しい声の出し方を知っているのです。
正しく発生できなくなっている人は、間違った声の出し方が癖になってしまい自然な声を出せなくなってしまっています。
しかし、この癖は必ず直すことができます。
「声トレ」を繰り返し、赤ちゃんのときにはできていた正しい声の出し方を取り戻しましょう。
おすすめの声トレ
ここでは、私のおすすめの声トレについて紹介します。
私が本書を読んで実践している声トレです。
【呼吸】歩く速度に合わせて息を吐く
この声トレは、「ただ歩いているだけ」の時間をトレーニングの時間にすることができます。
忙しい人でも通勤時間やお買い物の行き帰りの時間を使ってできるのでおすすめです。
その方法は、歩きながら腹式呼吸をするというものです。
方法は、次のとおりです。
歩くリズムに合わせてテンポよく腹式呼吸を行います。
- 右左で吐く
- 右左で吸う
息が浅くならないよう、深い呼吸をするのがポイントです。
【滑舌】「ベーロベーロ」で舌のアンチエイジング
舌は、筋肉でできています。
そのため、舌も筋肉と同様で使わないことと加齢によって硬く弱くなっていきます。
これは、舌のアンチエイジングのためのトレーニングです。
方法は、次のとおりです。
- 「べー」と発音しながら舌を思い切り出す。
(「べー」と発音するより、舌をきちんと出すことを意識する) - 「ロ」と伸びた舌を戻しながら発音する。
(舌が弱いと、「ロ」がいいにくい)
フェイスラインのたるみ解消にも役立つ、お得な声トレです。
【発声】喉が開きやすくなる「ゲンコツ含み法」
声の伸び、声量をアップするためには、喉を開くことが重要です。
喉の奥が閉まっていると、声に伸びがなく汚い声になります。
これは、喉が開いた状態で声を出すトレーニングです。
方法は、次のとおりです。
- 握りこぶしをつくり、口を開けて、指2、3本分を軽く噛む。
- 1の状態をのまま、腹式呼吸で「オー、オー」と発音する。
声楽のレッスンでも行われているトレーニングです。
本書には、「呼吸」「滑舌」「発声」ごとに10項目の声トレの方法が掲載されています。
あなたの状態にあった声トレを見つけて実践してください。
読んだ感想
本書を読むことにより、ビジネスツールとしての声の重要さに気づくことができました。
「メラビアンの法則」を知っていて、「話し方」には気を配ることはありましたが、声そのものには考えが及んでいませんでした。
その理由は、声は生まれたときから決まっていて変えられるものではない、つまり気にしても仕方ないものだと思っていたからだと思います。
そして、そう思っている人は多いのではないでしょうか。
そうだとすれば、声が「周囲と大きく差をつけるためのツール」というのは、間違いありません。
周囲の人は、声の重要性に気づいていない。
でも、私も、あなたも、声の重要性に気づくことができました。
これって、すごいチャンスですよね?
もっと前から声の重要性に気がついていれば、もしかしたら、もっと成果を出せることがあったのかもしれません。
ですが、それはもう済んでしまったこと。
これからの未来の可能性に賭けて声トレを頑張ってみませんか?
私も声トレを頑張ってます。
ここから本書を読んで、私が1週間ゆるく声トレをしてみた感想です。
当然かもしれませんが、まだ声に変化が出た感じはありません。
しかし、変化をまったく感じていないかというとそんなことはありません。
私は、声を気にしてこなかったのと同様、呼吸も気にしていませんでした。
そのため、胸式呼吸ばかりしていました。
だから腹式呼吸が、超絶苦手です。
でも、腹式呼吸をしている間は身体がすごくリラックスする気がします。
プラシーボ効果ではない…と思います。
そして、インナーマッスルが鍛えられます。
これは、良い。
でも、意識してなんとかできるレベルです。
意識しないと100%胸式呼吸になってしまいます。
慣れたら無意識で腹式呼吸ができるようになるのでしょうか。
ちなみに本書では声のために腹式呼吸を推奨していますが、胸式呼吸が悪い呼吸というわけではないようです。
ピラティスでは胸式呼吸を推奨しているのが、その証拠です。
それぞれの呼吸で動くところが違うので当然ですね。
身体で動かさなくていい部分はないのです。
腹式呼吸と胸式呼吸、どちらも使いこなせるようになりたいものです。
また、発声のトレーニングでは喉の開きにくさも実感しています。
喉が開いた状態で話すことができるようになる日がくるのでしょうか。
疑問を感じながらも、それでも頑張っています。
声トレをがっつり頑張りたい人なら教室に通った方がいいのかもしれません。
しかし、忙しいとそのための時間をつくるのは難しいですよね。
本書で声トレのやり方を知れば「ながら」でできるのでお得です。
私は、通勤しながらやブログを書きながら声トレやってます。
しかし、書籍の場合、文字や絵だけの表現になってしまうため、わかりにくいというデメリットがあります。
でも、本書は別です。
本書には、そのデメリットは当てはまりません。
その理由は、特別付録として著者が実演する動画のURLが掲載されているからです。
電子書籍ならURLから動画を直接見に行くことができます。
また、声トレの解説ページと特別付録のページに相互リンクが貼られているのでページ移動に便利です。
紙書籍と違い、ページを自分でパラパラめくる必要がありません。
紙書籍も電子書籍も、それぞれの魅力がありますが、個人的には本書は電子書籍で読むことをおすすめします。
「いい声」は自信につながり、自信は人生に良い影響を与えます。
あなたも本書を読んで、声を通して良い人生を手に入れる方法を学んでみてはいかがでしょうか。